塩だれから無化調スープまで、おいしい塩ラーメンのレシピ
鶏がらの下処理から塩だれの作り方、スープと一緒に仕込む鶏チャーシューのレシピまで。鶏がらさえ用意すればあとは家庭にあるもので作れる、料理研究家 主婦A子の絶品塩ラーメンのレシピです。
作って楽しい、自家製ラーメン
自家製ラーメンとなると少しハードルが高いイメージがありますが、基本は鶏がらや豚骨の動物だしに、"和風だしを加えたもの"と考えると、よりお手軽なものに。
鶏がら、または鶏がら+豚骨スープをベースに、この和風だしで味に深みを出したものがラーメンスープと考え、鶏がらや豚骨だけの旨みだけにたよらず、和風だしでしっかりとした旨みを加えると、ぐんとおいしいラーメンスープに仕上がります。
昆布やかつお節、調味料など、レシピでは基本となる無化調塩ラーメンの分量となっているので、まずはこの基本のレシピを作ってみてから、次回はかつお節や昆布の分量を変えてみたり、もみじ(鶏足)や煮干しを加えてみたりと、オリジナルのラーメンを追求すると、よりラーメン作りが楽しいものになるかと思います。
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■材料 2人分
- ・鶏がら…1羽分
- ・昆布…5g
- ・かつお節…5g
- ・干ししいたけ…3~4個(省略可)
- ・水…適量
- ・鶏むね肉(チャーシュー用)…1枚
- ・ゆで卵(煮卵用)…お好みの数
- ・ネギの青いところ…1本分
- ・生姜…15g
- ・にんにく…2~3片
- ・その他、玉ねぎやにんじんなど野菜くず…適量
- ・酒…100ml
- ・中華麺…2玉
■塩だれ
- ・酒…大さじ4
- ・粗塩…大さじ1
- ・醤油…小さじ1
- ・かつお節…ふたつまみ
■和風だしを水出しする
・保存容器に昆布5gとかつお節5g、干ししいたけ3~4個を入れ、水1リットルを注ぐ。
・冷蔵庫に入れ、ひと晩寝かせる。(時間外)
★干ししいたけは3~4個、無い場合はかつお節を気持ち多めに。基本は昆布とかつお節でおいしい出汁が出ますが、やさしい味わいの塩ラーメンに深みを出すため、用意できれば干ししいたけを3~4個加えてください。
■塩だれを作る
・鍋に水出しの和風だし大さじ4と酒、粗塩、醤油を入れる。
・鍋をごく弱火にかけ、沸いたらすぐに火を止める。
・かつお節を加えて再度ごく弱火にかけ、沸騰寸前に火を止める。
・かつお節を漉す。
★塩はお好みで岩塩など、旨味のある塩を使っても◎。自然な甘みが加わり、味に深みが出ます。
★すぐに沸いてくるので注意。沸騰したまま煮込まないようにしてください。
※残りの和風だしはスープを煮込む際に使います。
・和風だし…大さじ4 ・酒…大さじ4 ・粗塩…大さじ1 ・醤油…小さじ1 ・かつお節…ふたつまみ(ひとつまみは親指と人差し指、中指の3本でつまんだ量)
■鶏がらの下処理
・ボウルに鶏がらとたっぷりの水を入れ、1時間ほど置いて血抜きをする。(時間外)
・あばら骨の内側についている内臓を取り除き、流水で流す。(上の右画像、点線部分)
・鍋に湯を沸かし、鶏がらを20~30秒ほど下茹でする。
★煮込みすぎると旨味が抜けるので、全体が白くなったら取り出します。
※さらにくわしい鶏がらの下処理は鶏がらスープのレシピを参照。
■ラーメンスープを作る
・鍋に下処理した鶏がら、ネギの青いところ、生姜、にんにく、野菜くず、酒、たっぷりの水を入れ、弱火で煮込む。
※蓋はせずに、ふつふつと静かに沸いているような火加減で。くわしい煮込み方は下記「煮込み方のポイント」を参照。
・煮込みながら蒸発した分、水出しの和風だしを少しづつ足す。
・途中で鶏むね肉を加え、30分ほど煮込んで別皿にうつす。
・4~6時間ほど煮込み、残り30分前になったら水出しに使ったかつお節、昆布、干しシイタケ、残っている和風だしを全部入れ、最終的にラーメン2杯分になるまで煮込む。(1杯500mlを目安に)
・煮込み終わったら、スープをざるで濾す。
★野菜くずはにんじんや玉ねぎなど、画像を参照に。にんにくは包丁の腹で潰してください。
★お好みで野菜くずを増やしても◎、自然な甘みが増します。(大根は入れないように注意)
・ネギの青いところ…1本分 ・生姜…15g ・にんにく…2~3片 ・その他、玉ねぎやにんじんなど野菜くず…適量 ・酒…100ml
煮込み方のポイント
塩だれに合う澄んだ清湯スープに仕上げるため、沸騰させず、静かにふつふつと沸いているような火加減で、じっくりと4~6時間ほど煮込みます。
水の量は鍋の大きさにもよるので、はじめは沸くまで中火にかけ、沸いたら弱火に落として煮込めば時間の短縮に。アクは旨味まで取らないように注意。沸いたら一度取り除き、煮込みながら様子を見て、2~3度取り除くぐらいにします。
一緒に鶏チャーシューを煮込むことで、鶏むね肉の旨味もスープの出汁に。煮込み時間に4~6時間と幅がありますが、和風だしを注ぎ足しつつ最低でも4時間以上、スープが最終的に2杯分(1杯500ml)に煮詰まるまでと考えて下さい。
■塩だれの煮卵と鶏チャーシューを仕込む
・別皿にうつした鶏むね肉とゆで卵、塩だれをジップロックなどのビニール袋に入れる。
・しっかりと空気を抜いて袋を閉じ、冷蔵庫でひと晩以上寝かせる。(時間外)
★漬け込む時間はひと晩~。漬け込んだ塩だれがそのままラーメンの塩だれになります。
※理想の半熟に仕上げるゆで卵の作り方は煮卵のレシピへ。
煮卵の漬け込み時間とタイムラグ
和風だしの水出し時間と煮卵、鶏チャーシューの漬け込み時間があるので、ラーメンスープは1~2日寝かせることに。
塩だれの煮卵は2~3日漬け込むとおいしくなるので、先に塩だれを作って卵を漬けておき、数日後にラーメンスープを作るなど、時間の調整をしていただければと思います。また、ラーメンスープの入った鍋が冷蔵庫に入らない場合は、朝晩と加熱して悪くならないように注意してください。
塩だれではなく、醤油だれに漬け込むいつもの煮卵やチャーシューを使っても◎。あらかじめ醤油だれの煮卵とチャーシューを作っておけば、漬け込みの時間差を考えずにラーメンスープを作れます。
※別でチャーシューを作る場合も、鶏むね肉はスープに使ってください。
■盛り付ける
・出汁がらを濾したラーメンスープに少しづつ塩だれを加え、味をととのえる。
・ラーメンスープを丼に注ぎ、茹でた中華麺と鶏チャーシュー、煮卵、お好みで白髪ねぎなどを盛り付ける。
★お店のように丼でスープと塩だれを合わせると味の修正がきかないので、一度鍋で塩だれとスープを合わせて味をととのえます。塩だれを全部使っても味が薄い場合は、塩を加えて調整して下さい。
自家製塩ラーメンの出来上がりです。
無化調のシンプルな塩ラーメンになりますが、自宅で作っても鶏と和風だしの旨味をしっかりと感じられるおいしいラーメンに。先述のように基本の塩ラーメンとなるので、次回からは昆布やかつお節の量を変えたり、もみじ(鶏足)、煮干しを加えたりと、ぜひオリジナルのラーメンに挑戦してみてください。
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