白造りから黒作りまで、自宅で簡単に作れる自家製イカの塩辛レシピ
少し面倒そうなイメージもあるかと思いますが、イカの塩辛レシピは意外にも簡単。 これほどお安く絶品のつまみは無いのではないかと思うぐらい、美味しいイカの塩辛が簡単に作れます。
イカの種類は問いませんが、安くて肝(イカワタ)も大きいスルメイカが最適。市販のものとは違い臭みもなく、塩辛が苦手な方でも美味しくいただける自家製イカの塩辛の作り方です。
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■材料 イカ一杯分
- ・刺身用のイカ…身を1杯、肝を2杯分
- ・塩…適量
- ・酒(料理酒ではなく日本酒)…適量
- ・醤油…適量
★肝の量は大きさにもよります。
イカの胴だけを使った塩辛なら大きめの肝ひとつで足りるかと思いますが、肝が小さかったりエンペラや下足も使う場合は、イカ一杯分の身に対して肝を二つ使います。
■イカをさばく
・胴の中に指を入れ、肝とくっついてる部分を外す。
・頭(目のあたり)を手で持って引っ張り、肝を引き抜く。
★胴と肝がくっついている部分は、なるべく奥まで指を入れて引き剥がすように外します。
※引き抜く時はゆっくりと。肝が破れないように注意して下さい。
■肝(イカワタ)と下足を切り分ける
・外した肝と足を、画像の点線部分で切り離す。
・目玉を取り除き、クチバシを外して軟骨を取る。
★肝を切ってしまわないように、目の辺りで切り落とすと確実かと思います。
★目の周りの身と軟骨も一緒に塩辛にすると、コリコリとした歯ごたえの美味しい珍味になります。
★肝の量は大きさにもよりますが、スルメイカならだいたい胴1:肝1の割合。肝が小さかったりエンペラや下足も使う場合は肝を二つ使います。
★慣れると肝を傷つけずに身や軟骨部分を切り落とせるようになります。
■イカの墨袋を外す
※黒作りの場合はそのまま使います。
・墨袋を指でゆっくりと引き剥がす。
★破けないように注意。破いてしまうと少量でも真っ黒になるので、ゆっくりと慎重に剥がして下さい。
黒作りの場合
黒作りにする場合は、墨袋を剥がさずにそのまま使います。
塩辛には大きく分けて、皮をはいだ白造り、皮をはがない赤作り、墨を入れた黒作りがあります。 一般的に塩辛として売られているものは、臭みが少なく一番食べやすい白造りのこと。黒作りは墨を入れる分旨みが強く、赤作りはかなり臭みが強くなるので好みが分かれます。
富山県の黒作りが有名ですが、ご家庭でも墨袋をそのまま使えば普通の塩辛と同じように作れます。(下記参照)
■肝と身を塩に漬ける
・イカのエンペラを外して皮を剥き、胴を二つに切り分ける。
※下足を使う場合は大きな吸盤を切り落として皮を剥きます。
・皮を剥いたイカの身をざっと流水で流し、キッチンペーパーでよく水気を切る。
・肝と身に軽く酒をふる。
・塩をふってザルに重ならないように並べ、さらにたっぷりと見えなくなるぐらいの塩をふる。
・冷蔵庫で一晩寝かせる。
★塩は両面にしっかりとふり、ザルに並べてからさらに塩をたっぷりとふります。
★下足やエンペラはお好みで。使えない部分は無いので、軟骨を取ったクチバシや目の周りのコリコリとした部分など、お好みで全部塩辛にしてしまってもいいかと思います。
※下足の皮は布巾や厚手のキッチンペーパーでこすりながら剥がします。剥きづらいので、難しいようでしたら出来るところだけでも簡単に剥いておきます。
美味しい塩辛のコツ
塩をふって一晩置くことで臭みの付いた水分が抜け、旨味だけが残ります。
塩はたっぷりとふり、寝かせる時間は余裕があれば24時間。途中一度ひっくり返してからさらに塩をふってもいいかと思います。
とにかく水分を抜くことが美味しいイカの塩辛を作るコツ。塩の前に酒をふることで消毒を兼ねての臭み消しになりますが、料理酒ではなく日本酒を使った方が旨味が増します。
■身を切り分ける
・一晩寝かせた肝と身をざっと水で流し、キッチンペーパーでよく水気を切る。
・身とエンペラは細切り、下足は食べやすい大きさに切り分ける。
・肝についている軟骨と身を食べやすい大きさに小さく切り分ける。
肝についていた身と軟骨
お好みにはなりますが、肝についていた目の周りの身や軟骨は、一緒に塩辛にするとコリコリとした食感の美味しい珍味。
市販されている塩辛には入っていない部位ですが、自家製塩辛を作るなら一度試しに入れて塩辛にしてみるのもいいかと思います。好きな方にはたまらない珍味になります。
■肝と身を和える
・タッパなどの容器に切り分けた身を入れる。
・肝を絞るようにして入れ、よくかき混ぜる。
・冷蔵庫で寝かせる。
★たっぷりと塩をふっているのでこのままでちょうどいい塩加減になっていると思いますが、味見をしてみて塩が足りなければここで足します。
酒と醤油
通常塩辛は塩だけで作りますが、ここで少しだけ醤油を入れるとぐぐっと旨味が増しておいしい塩辛に。
たっぷりと塩をふっているので、塩を足す必要は殆ど無いかと思いますが、小さじ1程度の醤油を入れることでアミノ酸が増えて旨味が増します。
また画像のような百均で買えるスプレーに日本酒を入れ、保存用のタッパに酒をスプレーしてから使えば容器の滅菌になり、日本酒の旨味と香りもつくのでさらに美味しい塩辛になります。
■熟成させる
・冷蔵庫で熟成させながら、一日に一度かき回す。
★画像はちょうど三日目、熟成されてよく見る塩辛になってきます。
熟成の日数と保存、賞味期限
塩辛はすぐにでもいただけますが、旨味が増してくるのは三日目ぐらいから。
しっかりと熟成してさらに旨味が強くなるのは一週間後からですが、注意するのはかき混ぜる時や味見の時に絶対口につけた箸を使わないようにすること。 食卓に出す場合も小鉢に食べる分だけをよそい、口につけた箸を直接容器に入れないようにすることで、保存が効くようになります。
市販のものと違い保存料などの添加物は入っておりませんが、上記のように保存容器を酒で滅菌し、清潔な箸を使うように心がければ10日ぐらいは日持ちするようになります。
熟成する前に悪くなってしまっては元も子もないので、上手に保存してしっかりと熟成されたおいしい塩辛をいただいてもらえればと思います。
黒作り
黒作りは墨袋をつけたまま肝を使い、他は白造りの作り方と一緒。肝を絞りだす時に墨袋も絞り、身と和えて熟成させます。 はじめは色が薄いと思いますが、熟成させると真っ黒になり旨味の強い黒作りに。洋服につくと落ちづらいので注意して下さい。
■イカの塩辛の出来上がり
おいしい自家製イカの塩辛の出来上がりです。実際に作ってみると難しいことは何もなく、塩の塩梅を気にすることもありません。
旬の時期なら一杯百数十円のスルメイカですが、市販のものよりもずっとおいしい塩辛が簡単に作れます。
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